ホームセンターのオリジナル物置と、タクボ・イナバ・ヨドコウの物置。 価格の差はよく語られます。
でも、実際に箱を開けて組む側から見ると、違いは「部材の合わせやすさ」に出ることがあります。 しかも中身は、まったくの別物とは限りません。 専門メーカーの機種が、色や名前を変えてそのまま入っている場合もあります。
「ホームセンターのものと大手、どっちがいいの?」と迷う方は多いと思います。 ここでは、大手3社以外の物置も含めて数多く組み立ててきた経験から、現物を触って分かる違いだけをお伝えします。 どちらが良い・悪いという話ではありません。 選ぶときの判断材料としてお読みください。
ホームセンターの物置は「別物」ではないことがある
まず知っておきたいのは、ホームセンターのオリジナル物置(PB商品)の多くが、一から専用に設計された別物ではない、という点です。 サンキン・ダイケン・ダイマツ・タクボといった専門メーカーの既存の機種を、色や名前を変えて供給しているケースがあります(いわゆるOEM)。
たとえばDCMのオリジナル物置には、DAIKEN(ダイケン)とタクボのOEMがあります。 ナフコには、ビニトップという物置があります。
つまり「ホームセンターの物置」と一括りにしても、中身は店やシリーズによってメーカーが違うことがある、ということです。
価格だけを見ると、「安いほうがつくりも簡素なのだろう」と考えたくなります。 でも中身が専門メーカーの機種なら、その機種そのものの素性で決まる部分も出てきます。 棚に並んでいる場所だけでは、中身までは判断できません。
箱を開けて、最初に手が感じる違い
大手3社(イナバ・ヨドコウ・タクボ)以外の物置を、これまでいくつも組み立ててきました。 PB商品、サンキン、ダイマツ、ダイケン、グリーンライフ。
そうやって手を動かしてきたなかで、大手3社と比べて「ここが違う」と手が感じるのは、次の点です。
部材が薄い。ネジの種類が多い。遊びが多く、部材の結合部の合わせが難しい。
「部材が薄い」は、鋼板そのものの手応えの話です。 「ネジの種類が多い」は、組み立て中に何度もネジを持ち替えることになります。 「遊びが多く、結合部の合わせが難しい」は、穴と穴、板と板を合わせるときに位置が決まりにくく、ぴたりと来るまでに手間がかかる、という感覚です。
ひとつ注意があります。 これはあくまで、大手3社の外側を組んできた経験全体を通しての手の感覚です。 「このメーカーはこう」「このPBはこう」と、商品ごとに切り分けて言えるものではありません。 特定の商品を名指しして「つくりが悪い」と決めつける話ではない、とご理解ください。
なお、部材の点数やネジの具体的な本数、組立説明書の分かりやすさの違いには、ここでは触れません。 数字で言い切れるほど確かめられていないためです。
建て付け(扉のズレ)の直し方
据え付けのあと、扉のかみ合わせが少しずれることがあります。 この直し方にも、組む側の基準があります。
小さなズレは、扉の裏側にある調整ボルトで直します。 それを超えるようなら、床側のアジャスター(高さを調整する脚)で直します。
その境目は、機種によりますが、目安として5mm前後で見ています。 すべての物置で一律に「5mm」という線が引けるわけではありません。 あくまで判断の目安です。
ネットの記事では「3mmまでなら扉裏で調整」と書かれていることもあります。 ただ、実際に手を動かしてきた感覚では、機種によるものの、おおむね5mm前後を境にしています。
細かい数字そのものより、「小さなズレは扉裏、大きなズレは床側」という二段構えがある。 これを知っておくと、据え付け後の相談がしやすくなります。
板厚の序列について(補足)
物置の比較でよく耳にするのが、「イナバは鋼板が厚くて頑丈、タクボは扉の鋼板が薄め」という板厚の序列です。 これは一般に言われている話で、大筋としてはそういう傾向がある、という程度のものです。
ただし、実際に厚みを測って確かめた数字ではありません。 「必ずこうだ」と断定できるものではなく、板厚だけで良し悪しが決まるわけでもありません。 参考のひとつ、という位置づけで見てください。
まとめ:判断材料として
- ホームセンターのオリジナル物置は、専門メーカーの機種のOEMであることがある(例:DCM=ダイケン・タクボ/ナフコ=ビニトップ)
- 大手3社の外側を組んできた感覚では、部材が薄い・ネジの種類が多い・結合部の合わせが難しい、と感じる場面があった。ただし個別の商品を名指しする話ではない
- 扉のズレは、機種によるが目安として5mm前後を境に、扉裏の調整ボルトと床側のアジャスターを使い分ける
- 板厚の序列は一般論としての目安で、実測ではない
価格差だけでは見えない部分に、こうした違いが出ることがあります。 どれが正解ということはなく、置き場所や使い方によって選び方は変わります。